京都アニメーション放火殺人事件(京都市伏見区放火殺人事件、2019年07月18日)の資料収集の会

(元・オウム真理教事件・資料収集および独立検証の会、できるかぎり同時進行)

『カラマーゾフの兄弟』第4篇

『カラマーゾフの兄弟』P212-223   (『ドストエーフスキイ全集』第12巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

わたくしのことを道化よばわりをしたのも、実際もっとも千万なのでございます。さあ、カラマーゾフさん、お伴いたしましょう、そして用件を片づけることといたしましょう……」 彼はアリョーシャの手を取って、部屋の中からすぐ往来へ引っ張り出した。 第七 清…

『カラマーゾフの兄弟』P192-211   (『ドストエーフスキイ全集』第12巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

実際ミーチャの手から『横取り』する気でいるという噂をちらほら耳にしていた。ついこの間までこの噂はアリョーシャにとって、もってのほかの奇怪至極なものに思われた。もっとも、非常に気がかりであった。彼は二人の兄を両方とも愛していたので、二人の間…

『カラマーゾフの兄弟』P167-191   (『ドストエーフスキイ全集』第12巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

第四篇 破裂 第一 フェラポント 朝早くまだ夜の明けないうちに、アリョーシャは呼び起された。長老が目をさましたのである。彼は非常に衰弱を感じていたけれど、床を離れて肘椅子に坐りたいと言いだした。気はまだ確かなものであった。その顔ははなはだしい…