京都アニメーション放火殺人事件(京都市伏見区放火殺人事件、2019年07月18日)の資料収集の会

(元・オウム真理教事件・資料収集および独立検証の会、できるかぎり同時進行)

朝日新聞社・毎日新聞社への公開質問状を出しました(追記あり)

以下、朝日新聞社に出したもののみを示します。

わたしは、京都アニメーション放火殺人事件に関心をもつ一般人です。
朝日新聞社の2020年5月27日から6月6日までの関連記事を読み、あまりに無内容なことにおどろきました。
実行犯Aについて、取材が十分可能な項目がほとんどとりあげられていなかったからです。
1点例を挙げます。「6本の包丁を事件実行の数週間前に購入した、と供述した」という報道がありました。この項目は、実行犯Aの「計画」について判断する場合に、非常に重要であることにはまちがいありません。しかし、わたしは朝日新聞社のすべての報道をあらためて確認しましたが、この供述以外に、凶器の購入について、警察もマスコミ各社も、独自に調べたという報道はありませんでした。包丁の購入については、2019年11月にも供述されていたはずなのですが。
過去の類例の報道と比較すれば、異例のことだと思われます。この項目は、2019年7月下旬の時点で、マスコミ1社だけでも十分取材可能だったはずです。この点について、朝日新聞社はなにも調べていないということでしょうか?

この項目だけが問題なのではありません。報道をすべて読んでも、朝日新聞社の取材班が実行犯Aについて、だれにどういう取材をしたのか、なにが確認できてなにが確認できないか、読者にはまったくわかりません。

あたらめて、質問させていただきます。朝日新聞社の取材班は、この10カ月間、実行犯Aについての取材は、どんな判断で、だれにどのような取材をしたのでしょうか。公益性のきわめて高い情報ですので、具体的にお答えください。非公開情報について、加害者のプライバシーなどの理由があれば、読者が十分に納得できる説明をしてください。



つけくわえておきますが、毎日新聞社にも、同じ内容の公開質問状を送りました。


コメント:予想どおりというべきか、できるはずのこともできていないという意味で、非常に悪い報道だった。事実確認という面では、最低レベルではないだろうか。精神医学では、問題行動だけ全部並べる、というのはやってはいけないことらしいのだが、それすらまっとうにできていない。しかも、それを自覚していないらしい。
2020年6月6日朝日新聞(紙面)の報道では、供述の場面で誘導が行われている可能性が高い、という弁護士側からの抗議文があるという。新聞記者が抗議文の要約をしただけの報道で、新聞社の手柄などではないが。


追記:
朝日新聞2020年6月6日朝日新聞
京アニ放火事件 鑑定留置請求へ

(略)一方、弁護側はこの日、A容疑者の取り調べの状況に関し、検察側に抗議文を出した。「通行人に道を尋ねたことは覚えていないののに、取調官がこれを示唆」「どの新幹線で来たか覚えていないのに、取調官が『なぜのぞみではない』と言うなどと例を挙げ、供述を誘導し、記憶を植え付けていると主張。今後予想される精神鑑定で「事件前後の記憶が細部にわたり明瞭」と記されることを狙ったものだと指摘し、取調官の交代を求めた。

コメント:「いつ、「盗作」だと気がついた」、という記憶は植え付けないのか? これがすべてのはじまりなのだが。