1990-01-01から1年間の記事一覧
正直な泥棒 フョードル・ドストエーフスキイ 米川正夫訳 - 【テキスト中に現れる記号について】《》:ルビ (例)戸外《おもて》|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号 (例)たまに|きゃべつ汁《シチイ》[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の…
クリスマスと結婚式 フョードル・ドストエーフスキイ 米川正夫訳 - 【テキスト中に現れる記号について】《》:ルビ (例)降誕祭樹《ヨルカ》[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定 (数字は、JIS X 0213の面区点番号またはUnicode、底本のペ…
きみも苦労性だね。どうしたわけか、すっかり隠さずに話してくれないか。ただあれだけのことで、そんなになるなんて……」 ヴァーシャはひしと彼に身を寄せたまま、何一つ口がきけなかった。息がつまったのである。 「たくさんだよ。ヴァーシャ、たくさんだよ…
弱い心 フョードル・ドストエーフスキイ 米川正夫訳 - 【テキスト中に現れる記号について】《》:ルビ (例)母娘《おやこ》[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定 (数字は、JIS X 0213の面区点番号またはUnicode、底本のページと行数) (…
九通の手紙に盛られた小説 フョードル・ドストエーフスキイ 米川正夫訳 - 【テキスト中に現れる記号について】《》:ルビ (例)三《み》[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定 (数字は、JIS X 0213の面区点番号またはUnicode、底本のページ…
たんだ! もういってしまったことは取り返しがつきゃしない! そうじゃありませんか? さあ、そこで、今あなたは何もかも知ってしまわれました。で、それが話の出発点になるのです。さて、それでよしと! もう何もかもけっこうです、まあ、聞いてください。…
二度と返らぬ過去に調子を合わせて、現在を築き上げるのが好きなんです。こうし、て、よく必要もなければ目的もなく、影のように侘しくもの悲しげに、ペテルブルグの街々や横町をさ迷い歩くのです。その思い出のすばらしいこと! たとえば、ちょうど一年まえ…
白夜 感傷的ロマン ――空想家の追憶より―― フョードル・ドストエーフスキイ 米川正夫訳 - 【テキスト中に現れる記号について】《》:ルビ (例)石島《カーメンヌイ》|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号 (例)贋|紙幣《さつ》[#]:入力者注 主…
やまったくあり得べからざるもののように思われてきたのだ。いったい、まあいったい、黄金時代は瀬戸物の茶碗の模様よりほかには、存在しないのであろうか? 閣下、黄金時代[#「黄金時代」に傍点]という言葉を聞いて、そう顔をしかめないでください。誓っ…