京都アニメーション放火殺人事件(京都市伏見区放火殺人事件、2019年07月18日)の資料収集の会

(元・オウム真理教事件・資料収集および独立検証の会、できるかぎり同時進行)

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

中村昇・東京地裁判決(要旨・2001年5月30日・永井敏雄)

【中村昇被告に対する判決の要旨】 (量刑の理由) 一 本件の特質 本件は、松本サリン事件、サリンプラント事件、○○リンチ殺害事件および○○拉致事件という四つの事件で構成されている。 右各犯行は、いずれも松本(智津夫)が企図し、教団組織を利用して実行…

早川紀代秀・東京地裁判決(要旨・2000年7月28日・金山薫裁判長)

【早川紀代秀被告に対する判決の要旨】 第一編 犯行に至る経緯、犯行概要および犯行後の状況(略) 第二編 罪となるべき事実 第一 ○○殺害事件(略) 第二 坂本弁護士一家殺害事件 (犯行に至る経緯) 一 坂本弁護士らの身上、経歴 坂本堤は、一九八二年三月…

端本悟・東京地裁判決(要旨・2000年7月25日・永井敏雄裁判長)

【端本悟被告に対する判決の要旨】 〔量刑の理由〕 一 本件の特質 本件は、坂本弁護士一家殺害事件、松本サリン事件およびサリンプラント事件という三つの事件で構成されている。右各犯行は、いずれも松本が企図し、教団組織を利用して実行したものであり、…

青山吉伸・東京地裁判決(要旨・2000年3月29日・裁判長は不明)

【青山吉伸被告に対する判決の要旨】 〔罪となるべき事実〕 第一~第一一 (略) 〔補足説明〕 第一 (略) 第二 殺人未遂の公訴事実について(滝本サリン事件=筆者注)。 一 本件液体について 1 弁護人の主張 滝本弁護士の車に滴下された液体は、サリンで…

富永昌宏・東京地裁判決(要旨・1999年7月22日・中山隆夫裁判長)

【富永昌宏被告に対する判決の要旨】 〔量刑の理由〕 一 被告人の判示第一の犯行は、オウム真理教の信者であった被告人が、教祖である松本智津夫や他の信者らと共謀の上、サリンを使って滝本(太郎)弁護士を殺害しようとしたが、同弁護士に軽度のサリン中毒…

豊田亨、広瀬健一、杉本繁郎・東京地裁判決(要旨・2000年7月17日・山崎学裁判長)

【豊田亨、広瀬健一、杉本繁郎被告に対する判決の要旨】 〔争点とこれに対する判断〕 第一~第六(略) 第七 責任能力 一~二 (略) 三 検討 1 問題点 以上の各弁護人の主張および高橋意見を総合的に考察すると、両被告人について、 (一)カルトパーソナ…

林泰男・東京地裁判決(要旨・2000年6月29日・木村烈裁判長)

【林泰男被告に対する判決の要旨】 (量刑理由) 一 本件は、オウム真理教の出家信者であった被告人が、①教祖の麻原および教団幹部らが、長野県松本市内の住宅街において、サリンを充填した加熱式噴霧器搭載の普通貨物自動車を駐車させ、右噴霧器でサリンを…

外崎清隆・東京地裁判決(要旨・2000年2月17日・山内昭善陪席裁判官)

【外崎清隆被告に対する判決の要旨】 (量刑の理由) 一 本件判示第一の各犯行は、オウム真理教の出家信者であった被告人が、教祖である松本(智津夫)や多数の教団幹部と共謀の上、サリンを地下鉄電車内に撒布し、乗客ら不特定多数の者を死傷させ(以下、「…

北村浩一・東京地裁判決(要旨・1999年11月12日・木村烈裁判長)

【北村浩一被告に対する判決の要旨】 (量刑理由) 一 1 地下鉄サリン事件について (一)本事件の動機、目的は、教団が目黒公証役場事務長拉致事件に関与したことが発覚し、教団に対する警察の強制捜査が入ることを恐れたため、大規模なテロ行為で首都中心…

オウム真理教関連リンク集

順不同オウム真理教家族の会 – オウム真理教家族の会日本脱カルト協会|JSCPR 『生きている不思議 死んでいく不思議』-某弁護士日記 森達也オフィシャルウェブサイト -トップページ- オウム真理教 | 公安調査庁 反社会的な本質に変化のないオウム真理教 滝本…

井上嘉浩・東京地裁判決(要旨・2000年6月6日・井上弘通裁判長)(その2)

七 さらに、弁護人は、被告人が自分の行為を真摯に反省悔悟し、心から被害者に詫びる気持ちを持っていると主張する。 1 まず、弁護人は、被告人が松本の教えの誤りに気付き、精神的、肉体的苦痛を自力で乗り越えてオウム真理教から脱会し、他の信者にも松本…

井上嘉浩・東京地裁判決(要旨・2000年6月6日・井上弘通裁判長)(その1)

【井上嘉浩被告に対する判決の要旨】 【認定した事実】(略) 【量刑の理由】 一 本件各犯行は、教団に宗教弾圧を仕掛ける社会や国家権力に対抗するためには、教団の武力化か必要であると説いて武装化を推進し、反社会性の強い武装集団としての危険な性格を…

『MATSUMOTO』(2017年、LF・ボレ、フィリップ・ニクルー作、原正人訳、Graffica Novels、誠文堂新光社)

※本書にたいして、非常に否定的なコメントをしております。○目次 「395日前」 P004 「188日前」 P014 「185日前」 P026 「63日前」 P035 「9日前」 P045 「5日前」 P052 「4日前」 P056 「3日前」P063 「2日前」 P068 「1日前」P072 「1994年6月27…

メモ003 地下鉄サリン事件(1995年3月20日)における新見智光の”非積極さ”

※以下、特に断りがないかぎり、名字だけで表記することが多くなることをお断りさせていただきます。 「自治省大臣」新実智光は、多くのオウム信者の中でも、もっとも多くの事件に参加した人物である。「教祖と弟子の相互作用」の当事者、もしくはその場面を…

井上嘉浩証言・3つのVX襲撃事件(1994年12月2日~1995年1月4日)について(『オウム「教祖」法廷全記録』第5・6巻より)

■第132回公判「VXかけてポアしろ」(略)「ホッホ、ヒュ、ホッホでやればいい」(略) 証人「山形さんが間違って針を剌してしまったと聞いて、驚いた感じでした」 検察官「被告は何か言いましたか」 証人「『VXということがばれるか』と中川さんに言い、中川…

山形明証言・3つのVX襲撃事件(1994年12月2日~1995年1月4日)について(『オウム「教祖」法廷全記録』第5巻より)

■第135回公判「尊師が期待している」(略) 検察官「新実の言葉で初めて松本の指示と分かった?」 証人「違います。禁じられている殺生がポアになるのは、松本の指示があった時だけですから」 検察官「Mさんを襲う理由の説明はあったか」 証人「平田から『教…

新実智光証言・3つのVX襲撃事件(1994年12月2日~1995年1月4日)について(『オウム「教祖」法廷全記録』第7巻より)

■第204回公判(略) 10時に開廷し、新実被告が宣誓した。 検察官「Mさん、Nさんの殺人未遂事件で起訴されていますか」 証人「はい」 検察官「関与していますね」 証人「はい」 新実被告ははっきりした口調で答える。新実被告が松本被告の指示を証言するにつ…

横山真人・東京地裁判決(要旨・1999年9月30日・山崎学裁判長)

【横山真人被告に対する判決の要旨】 (量刑の理由) 一 本件は、オウム教団科学技術省次官の地位にあった被告人が、松本(智津夫)や多数のオウム教団幹部らと共謀の上、無差別大量殺人を企図し、通勤時間帯に、東京都内の地下鉄車内に科学兵器であるサリン…

松本知子・東京地裁判決(要旨・1998年5月14日・仙波厚裁判長)

【松本知子被告に対する判決要旨】 〔量刑の理由〕 一 本件(○○さんリンチ殺害事件)は、オウム真理教の最高幹部の一人であり、教祖である松本智津夫の妻でもある被告人が、松本や他の教団幹部らと共謀の上、脱会した元信者を殺害したという事案である。 二 …

『サリヴァンの精神科セミナー』(2006年、R・G・クヴァーニス+G・H・パーロフ編、中井久夫訳、みすず書房)の書評(大塚紳一郎氏による)

CiNii 論文 - 書評 R・G・クヴァーニス、G・H・パーロフ編『サリヴァンの精神科セミナー』 A Harry Stack Sullivan Case Seminar: Treatment of a Young Male Schizophrenic (中井久夫訳・みすず書房、二〇〇六年五月) 本書はかのハリー・スタック・サリヴァ…

「オウム真理教という鏡――消費社会の転換と宗教動員」(中西新太郎、雑誌「前夜」第1期第7号、2006年)

オウム真理教という鏡――消費社会の転換と宗教動員 一 封印されるオウムの記憶 一九九五年当時日本社会を震撼させたオウム真理教事件もいまでは、特異なカルト集団の引き起こした特異な事件として記憶されているにすぎない。しかもその特異性は、政治と宗教と…

『オウム「教祖」法廷全記録』全8巻(1997年~2004年、毎日新聞社会部、現代書館)

作成者コメント:あちこちさがしたが目次情報がみつからなかったので、いそいで作成した。不十分なところが多いため、のちのち追加する予定。証人の名前を匿名にした場合があります。 1巻 第001回公判 007証人 なし 第002回公判 021証人 なし検察側冒頭陳述…

2020年の予定

・「オウム法廷」全13巻(1998年~2004年、降幡賢一、朝日新聞社)の電子化。 ・『オウム「教祖」法廷全記録』全8巻(1997年~2004年、毎日新聞社会部、現代書館)の電子化 ・そのほかのオウム事件関連資料の電子化。 ・3つ以上の仮説の設定と検証。通説(…