京都アニメーション放火殺人事件(京都市伏見区放火殺人事件、2019年07月18日)の資料収集の会

(元・オウム真理教事件・資料収集および独立検証の会、できるかぎり同時進行)

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『カラマーゾフの兄弟』P316-327   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))[挑戦1日目]

しょう。 「ところで、聴明な人たちはこう言うかもしれません、――だが、もし二人がぐるだったらどうする? もし二人が共謀で殺して、金を山分けにしたらどうだろう? 「そうです、これは実際、重大な疑問です。第一に、さしあたりその疑念を証拠だてる有力な…

『カラマーゾフの兄弟』P304-315   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

たことであります。つまり、もはやこれ以上要求しない、父親との遺産争いはこの六千ルーブリでけりをつける、とこういう意味の書面が残っています。そのとき彼は初めて、高尚な性格と立派な教養をもった、一人の年若い処女に出くわしたのです。ああ、私はこ…

『カラマーゾフの兄弟』P292-303   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

とがあります!………これは証拠の書面です……手紙です……手にとってすぐ読んで下さい、はやく!……これはその悪党の、それ、その男の手紙です!」と彼女はミーチャを指さした。「お父さんを殺したのは、あの男です。あなた方も今すぐおわかりになります。あの男が…

検証1-13 1995年3月18日~3月20日の麻原彰晃(松本智津夫)の動向――『オウム法廷』第13巻より

(以下、敬称略。原則として、名前はあいうえお順)〇麻原彰晃(松本智津夫)の動向、およびその根拠となる証言1995年3月19日夜(不純物をふくんだサリンが生成された後)、第六サティアンの麻原(松井)の部屋に遠藤誠一が報告に来た。そのとき、麻原(松本…

『カラマーゾフの兄弟』P280-291   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

の席から叫んだ。 何といってもこの小さな逸話は、傍聴人にある快い印象を与えた。しかし、ミーチャにとって最も有別な効果を生み出したのは、カチェリーナである。が、このことはあとで述べよう。それに、全体としてa` de'charge(被告に有利な)証人、すな…

『カラマーゾフの兄弟』P268-279   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

男連はむしろ検事と、有名なフェチュコーヴィッチとの論争に興味を惹かれていた。たとえフェチュコーヴィッチのような天才でも、こうした絶望的な手のつけようもない事件は、どうすることもできないだろうに、と驚異の念をいだきながら、彼の奮闘ぶりに一歩…

『カラマーゾフの兄弟』P261-267   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

第十二篇 誤れる裁判 第一 運命の日 筆者《わたし》の書いた事件の翌日午前十時、当町の地方裁判所が開廷され、ドミートリイ・カラマーゾフの公判が始まった。 前もってしっかり念をおしておく。法廷で起った出来事を、残らず諸君に物語ることは、とうてい不…

『カラマーゾフの兄弟』P256-261   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

告げたと、イヴァンに話した。『わたしがね、サモワールをかたづけにあの人の部屋へ入ると、あの人は壁の釘にぶら下ってるじゃありませんか』とマリヤは言った。『警察へ知らせましたか?』というアリョーシャの問いに対して、彼女は、まだ誰にも知らせない…

『カラマーゾフの兄弟』P244-255   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

「馬鹿!」とイヴァンはふたたび繰り返した。 「君はしじゅう同じことばかり言ってるが、僕は去年ひどいレウマチスにかかってね、いまだに思い出すよ。」 「悪魔でもレウマチスになるかな?」 「僕はときどき人間の姿になるんだもの。レウマチスぐらいにはか…

検証1-12 1995年3月18日~3月20日の麻原彰晃(松本智津夫)の動向――『オウム法廷』第12巻より

(以下、敬称略。原則として、名前はあいうえお順)〇麻原彰晃(松本智津夫)の動向、およびその根拠となる証言1995年3月18日午前2時ころ、上九一色村へ帰るリムジンの中で、村井秀夫、井上嘉浩、遠藤誠一、青山吉伸、I(教団幹部)と相談(いわゆる「リムジ…

『カラマーゾフの兄弟』P232-243   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

あとで私をいじめたりなさることもできません。なぜって、そうなりゃ、私は法廷で何もかも言ってしまいますからね。しかし、何も私が盗んだり、殺したりした、なんて言うんじゃありませんよ……そんなことは言やしません……あなたから、盗んで殺せとそそのかさ…

『カラマーゾフの兄弟』P220-231   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

た私なぞは、まず警察へ突き出してしまうか……少くとも、その場で横面を張り飛ばすか、しなけりゃならんはずじゃありませんか。ところが、まあ、どうでございましょう、あなたは少しも怒るどころじゃない、その反対に、すぐ私のつまらない言葉をそのまま喜ん…

メモ025 憲法記念日に インターネット文化になにができるか?

電子書籍がひろまってから、約10年がたっている。 しかし、いろいろ復刊された本があるが、私が知るかぎり、個人(熱心な)の電子データのもちこみというのはないようだ。 朝日新聞は、『オウム法廷』全13巻の電子データのもちこみについて、ひきとり不可能…

『カラマーゾフの兄弟』P208-219   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

ことや、出発の前夜、彼と交した最後の対話などを、絶えず思いつづけた。さまざまなことが彼の心を惑乱した。さまざまなことが、うさんくさく思われた。しかし、予審判事に申し立てをする時には、しばらくその対話のことは言わずにおいて、スメルジャコフと…

『カラマーゾフの兄弟』P202-207   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

「そうでしょうとも」と彼女は妙に毒々しい調子で断ち切るように言い、急に顔を赤くした。 「あなたはまだわたしというものをご存じないんですよ、アレクセイさん」と彼女は威嚇するように言った。「だけど、わたしもまだ自分で自分を知らないんですの。たぶ…

検証1-11 1995年3月18日~3月20日の麻原彰晃(松本智津夫)の動向――『オウム法廷』第11巻より

(以下、敬称略。原則として、名前はあいうえお順)〇麻原彰晃(松本智津夫)の動向、およびその根拠となる証言1995年3月18日午前2時ころ、上九一色村へ帰るリムジンの中で、村井秀夫、井上嘉浩、遠藤誠一、青山吉伸、I(教団幹部)と相談(いわゆる「リムジ…

『カラマーゾフの兄弟』P190-201   (『ドストエーフスキイ全集』第13巻(1959年、米川正夫による翻訳、河出書房新社))

「いや、カルルじゃない、ちょっと待ってくれ、おれはでたらめを言っちゃった、クロード・ベルナール(十九世紀フランスの生理学者)だ。クロード・ベルナールって一たい何だい? 化学者のことかい?」 「それは確か、ある学者です」とアリョーシャは答えた…